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History 3

 

③ カッティングボードから生まれたKakudoシリーズ


佐々木:高橋工芸を初めて訪れた時にスタイロフォームの模型を抱えて持って来たということは、もうデザインができていた?

大治:ある先輩デザイナーの関わっている木工メーカーのワークショップに参加したときにデザインして作ったカッティングボードでした。僕はこのカッティングボードをすごく製品化したくて「むーん!」ってなっていたところに、りんが旭川に呼んでくれたから、この案を持っていこう! って持っていったんじゃないかなと思う。

 

 

佐々木:笑

大治:もちろんカッティングボードだけだと唐突で売れないだろうし、Kamiグラスがあるのも知っていたから、カッティングボードの他にどういうものを組み合わせてつくったら成り立つかを考えた。行きの飛行機でりんと「Kami」「Cara」「Kakudo」3つのシリーズを考えたときに、道具でかつNCルーターで作れるものはなんだろう? っいろいろアイデアを出すところから始まった。

佐々木:Kakudoを見た時の高橋さんの印象は?

高橋:Kakudoをやるとかやらないとか話す前に「カッティングボードを作りたい、作ってほしい」から始まって、作るのはいいよ、でもKamiシリーズ、Caraシリーズをやり始めてて、どうせだったらカッティングボードだけつくるのもいいんだけど、一緒に他のものも考えてくれたら発表しやすいね、って言っていたんじゃないかな。「とりあえずこれだけ、これ作って!さようならー」(笑)みたいな感じだったんだけど、最初。

大治:迷惑な奴だなー(笑)。


高橋:ちょうどGIFTショーの出展が決まっていたので、だったらなんかやろうよ。カッティングボードの他にもなにか道具? 大治さんは鍋敷きもなにかイメージがあるみたいな感じだったらから、じゃあそれともうひとつ、3種類くらいあれば行けるんじゃないかな、で鍋敷き、バターケース、他にもなんかあったかな。

佐々木:バターケースってそういう話があってから作ろうかって話になった?

大治:たぶんそうだと思う。

 



佐々木:最初からカッティングボードは八角形?

大治:八角形だった。

小野:うん。

高橋:最初はもっと厚かった40mmぐらい。

大治:なつかしいー。で、その時にKamiグラスにマグカップの需要があるけど、マグカップってこれどうやってつくろうってので、薄い取手がついた紙コップみたいのつくろうかって言って試作したのでてきた(画面をみながら)

小野:初めは「昔のドライブインにあったホットコーヒーの紙コップってこんな感じじゃなかった?」って話をしてたけど、最終的に大治がかわいい三角形の取手をデザインしたの。

大治:マグをデザインしたのはずいぶん後だよ。ある程度3つのラインナップがまとまって、じゃあマグカップやり直すか、みたいな。

高橋:3、4年くらい後かな?とりあえず今あるKamiグラスを売ることと、CaraとかKakudoとかを一般の方に分かってもらうまではマグカップだけは手をつけない、と思っていた。マグカップが絶対売れるのはわかっていたから、先にマグカップが売れちゃうとマグの印象が強くて他の製品を取り扱ってもらえなくなると思ったから、マグカップ類は一番後に持っていった。それまで温めてて、その間に大治さんの方でイメージはいっぱいしていたんだと思うけど、紙コップの取手みたいなものもあったし、いろんな取手を試作していた。最初のKamiマグの試作もでてきた。全然違う取手のやつが。

 


佐々木:売れるってわかっているから作らずにいた。

高橋:そうそう。Enjuシリーズでもマグカップって一番売れるんです。マグカップが売れるとKamiグラスが絶対売れないだろうなぁって思ったし、他のCaraのコップも売れ行きが最初悪くなるんじゃないかなって、他のものがある程度認識されるまではマグカップだけは後にしようというのは大治さんとかに伝えていた。

大治:発泡スチロールの模型出て来た。(画面みながら)笑

 

 

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